DNAシーケンス解析 よくある質問(FAQ)

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(1)サンプル送付・ご依頼方法について

▼Q、プレートで輸送途中の漏れを防止するためにはどうすればよいでしょうか?
A. プレートシールの圧着が不十分だと、配送途中に漏れてしまい、コンタミの原因となる恐れがございます。
シールを強く貼り、クッション材などでサンプルを固定し、冷凍便ならびに天地無用とご指定頂ければ、漏れる可能性が少なくなります。
詳しくはこちらのガイドラインをご確認ください。
またプレートシールにつきましては、普段お使いの粘着性シールをお使いいただいて構いません。
▼Q、サンプル発送器材の指定はありますか?
A. サンプル発送器材については特に指定はございません。
破損しにくい丈夫なものでお送りいただければと存じます。
※プレートにつきましては、作業の都合上、平底以外のプレートを推奨しております。
Premixプレート解析をご利用予定で、平底以外のプレートをお持ちでない場合には、弊社から無償にて提供いたしておりますので、是非お申し付けください。
▼Q、送料はかかりますか?
A. 条件を満たしているご依頼は着払い送付でお受けいたします。

  • [各種プレート解析] ⇒ 1枚のご依頼より
  • [8連解析] ⇒ 1本分(8サンプル)より
  • [シングルLite解析] ⇒ 4サンプルのご依頼より
  • [レンタル解析] ⇒ 8サンプルのご依頼より
  • [フラグメント解析] ⇒ 1本分(8サンプル)より

<着払い送付>いただけます。(他解析種別については、別途お問い合わせください)
※上記着払い可能条件を満たさない場合¥1,000 送料申し受けます。
▼Q、配送業者の指定はありますか?
A. 配送業者の指定は特にございませんが、弊社ではヤマト運輸および日通航空のご利用をお勧めしております。
ご希望の場合には、専用の配送伝票を送付させていただきます。
※遠隔地(北海道、北東北、中四国、九州・沖縄)のお客様につきましては、翌営業日の午前着が可能な日通航空のご利用をお勧めしております。
▼Q、サンプルは常温送付で大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。
検証データもございますので、よろしければご確認ください。
▼Q、誤った依頼をしてしましました。キャンセルは可能ですか?
A. 弊社へサンプルが届く前にご連絡を頂ければキャンセル処理をさせていただきます。
ご依頼後3時間以内であれば、弊社Webログインサイトよりキャンセル依頼が可能です。
それ以上時間が経過している場合、TELもしくはE-mailにてご連絡ください。
TEL :046-281-9902 (平日 9:00~19:00)
(平日 9:00~19:00)
▼Q、初めて依頼をするのですが登録などが必要でしょうか?
A .弊社シーケンスサービスをご利用いただくにあたり、ご登録が必要となります。
ご登録ならびにご依頼の際には、弊社Webサイトをご利用いただきますようお願いいたします。
上記URLより、「新規ユーザー登録」をクリックしてユーザー登録を行ってください。
※お客様にてご登録後すぐにご注文が可能となります。
また、ご注文後には、別途シーケンス解析につきましてご案内のメールをお送りさせていただきます。
ご注文につきましては、下記2種類の方法にてご依頼いただけます。
1. 直接入力
解析種別を選択後、解析名やサンプル情報などを直接入力いただくことにより、ご注文が可能でございます。
2. 専用のオーダーシートによる取り込み
専用のオーダーシートを取り込むことにより、ご注文が可能でございます。
弊社Webサイトに各種オーダーシートをご用意いたしておりますので、ダウンロードいただき、ご利用ください。
ご注文完了後、バーコード付きのオーダーシートが発行されますので、印刷しサンプルへの同封を
お願いいたします。
なお、Webサイトへログインする際、ご登録メールアドレスならびにパスワードが必要となります。

(2)解析について

▼Q、解析に使用しているシーケンサーおよび試薬を教えてください。
A. 弊社では解析に以下のものを使用しております。
[シーケンサー]
  • Applied Biosystems 3730xl DNA Analyzer

(※3130xl Genetic Analyzerにつきましては、
Thermo Fisher Scientific社のサポートが終了したため、現在は使用しておりません)

[反応試薬]
  • Applied Biosystems Big Dye Terminator V3.1
▼Q、シーケンス反応の条件を教えてください。
A. 誠に申し訳ございませんが、弊社の技術情報としてシーケンス反応の条件を開示することができません。
しかしながら、ライフテクノロジーズ社の推奨するプロトコールに基づき、反応を行っておりますので、是非ご参照ください。
▼Q、波形データが開けなかったのですが、どうすればよいでしょうか?
A. お送りする波形データはab1ファイル形式のものとなっております。
解析ソフトをお持ちでない場合にはフリーの解析ソフトを個別にご案内しておりますので、ご相談ください。
ただ解析ソフトによっては波形の得られていないデータについて、ab1ファイルが開けない場合もあるようです。その場合には一緒にお送りする配列データ(TXTファイル形式)が「NNNNN」となっているかと存じます。
▼Q、納品された配列データは何baseまで信頼性があるのでしょうか?
A. 信頼性の高いデータ長(解読base数)はご依頼いただく解析種別、つまり泳動時間によって異なります。
良好な結果が得られている場合の解読base数はそれぞれ、
2hr:700-800base、
1hr:600-700baseとさせていただいております。
配列データと波形データを併せてご確認いただくことをお勧めいたしております。
▼Q、再泳動とは何でしょうか?
A. 初回泳動後のサンプルについて、結果の改善が見込まれる場合に、インジェクション効率を変更するなどして再度シーケンサーで泳動を行うことです。
▼Q、再反応とは何でしょうか?
A. 初回の解析で良好な結果が得られず、改善の見込みがあると思われた場合、反応試薬または反応条件を変更して再反応を行います。
GT richやG richが疑われる場合にdGTPkitを使用するなど。
ただし、Premix2解析、レンタル解析、セミレンタル解析は、再反応ならびに反応条件変更のサポートは行っておりませんのであらかじめご了承ください。
※Premixプレート解析につきましては、温度条件の変更を承っております。Bisulfite処理済サンプルは専用のプロトコールをご用意しておりますので、ご依頼時にご相談いただければ幸いです。
▼Q、プライマー直近の配列が読めないのですがなぜでしょうか?
A. シーケンサーはキャピラリー電気泳動に基づいております。
プライマー3’末端から数十baseは分画範囲外となるため、解読が困難となります。プライマーの設計位置等を再検討いただければ幸いでございます。
▼Q、配列の信頼性はどの程度あるのでしょうか?
A. ソフトによりますが、コールされた塩基毎に正確性を現す値QV(Quality Value)が表示されます。
その塩基のエラー率がどのくらいであるかを表す数値になります。
ライフテクノロジーズ社の推奨する「正確である」という最下限がQV=20という値になります。これは、エラー率1 %という値で、「この塩基を100回シーケンスで読んだ場合、1回位の割合で違う塩基であるとコールされる可能性がある」という値になります。
※弊社よりお送りするシーケンス解析結果は、あくまでもシーケンサーにより出力されたデータであり、実際の配列を完全保証するものではございません。予めご理解の程、宜しくお願い申し上げます。
▼Q、(100 base以下のPCR産物について)良好な結果が得られなかったのですが原因は何でしょうか?
A. シーケンス解析の特性上、プライマー3’末端から数十 baseは解読が難しくなります。
サンプルの長さが短い場合、ほとんど波形を得ることができません。短いPCR産物の全長を解析する場合、プラスミドベクターにクローニングしていただくことが確実でございます。お手数おかけいたしますが、ご検討くださいますようお願いいたします。
▼Q、1hr、2hrとはどういう意味ですか?
A. 弊社における泳動プロトコルの違いになります。
1hr → 泳動時間が約1時間でおよそ800 base程度の波形データが得られます。(Fast Seq)
2hr → 泳動時間が約2時間でおよそ1000 base程度の波形データが得られます。(Long Seq)

(3)サンプル調製について

▼Q、調製に使用するバッファーについて推奨はありますか?
A. TEや滅菌水をご利用ください。 ただし、TE中のEDTAの量が過剰にございますと、シーケンス反応に影響を及ぼす可能性があるため、弊社では滅菌水による調製をお勧めしております。
▼Q、テンプレートDNAの精製はどうしたらよいでしょうか?
A. テンプレートDNA の品質が低い場合、解析結果に影響を及ぼすことがあります。
(バックグラウンドが高い、ピークが重なる、シグナルが弱いなど)
テンプレートDNA は市販の精製キットによる抽出・精製を行ってください。
PCR 産物は、PCR 反応後、電気泳動によりシングルバンドであることをご確認いただき、精製キットにより、未反応のプライマーやdNTP 等を除去してください。
▼Q、Exo-Star、Exo-SAP-ITのような簡易精製でも大丈夫ですか?
A. 簡易精製を行なったサンプルの解析についても承った実績はあり、概ね良好な解析結果が得られているかと存じます。
しかしながら、解析結果としては「波形に少々バックグラウンドが出る」、「波形後半の分解能がやや悪い」といった波形の乱れが生じる場合もございますので、予めご了承ください。

(4)納期について

▼Q、納期はどのように算出されるのでしょうか?
A. 納期はお送りいただいたサンプルの到着日を0営業日として計算しております。
土日・祝日は営業日に含まれませんのであらかじめご了承ください。
また下記解析サービスにつきましては午後にサンプルが到着した場合、納期が+1営業日となります。
【Premix2解析プレート(ゆとり)プラン、ワンパス解析、ノーマル解析】
▼Q、Premixプレート解析の納期はどの程度かかるでしょうか?
A. Premixプレートにつきましては、以下の2種類のプランをご用意しており、それぞれ納期が異なります。
「超特急」プラン→納期:サンプル到着当日18時まで(¥38,400/プレート)
「ゆとり」プラン→納期:3営業日(¥33,600/プレート)
ご希望の納期および価格に応じてお使い分けいただければと存じます。
上記納期の適用は、超特急プランでは4プレートまでとさせていただき、再泳動後のデータは翌営業日のご報告となります。ゆとりプランにつきましても4プレートまでとさせていただいております。
それ以上のプレート数をご依頼いただいた場合、枚数に応じて以下のように納期を加算させていただきます。
「超特急」プラン:4プレートごとに納期を+2営業日
「ゆとり」プラン:4プレートごとに納期を+3営業日
※土日・祝日は営業日に含まれませんのであらかじめご了承ください。

 

(例)
・「超特急」プラン6プレートのご依頼
→1~4プレートは初回泳動データについて当日18時まで(再泳動データは翌営業日)、5、6プレートは2営業日(0+2営業日)のご報告
・「ゆとり」プラン6プレートのご依頼
→1~4プレートは3営業日、5、6プレート目は6営業日(3+3営業日)のご報告
※到着日を0営業日として納期計算

 

また、別日にご依頼いただいた場合で、さらに前回ご依頼いただいた分の出荷が済んでいない場合には、前回ご依頼いただいた分の最終出荷日を到着日として計算させていただきますので、予めご了承ください。
▼Q、オプションを追加すると納期は加算されますか?
A. オプションによっては、納期を1営業日加算させていただくことがございます(PCR産物精製、データアセンブルなど)。
あらかじめご了承ください。
▼Q、再泳動・再反応が必要になった場合、納期は加算されますか?
A. 弊社ではお客様により高品質なデータをお届けするために、必要に応じて再泳動もしくは再反応を行うため、ご連絡した納期に解析データを全てお届けできない場合がございます。
▼Q、サンプル数が大量の場合、納期は加算されますか?
A. サンプル数によっては通常納期に日数を加算させていただき、延長することがございます。
その場合には、解析受注のご報告時に加算した納期をご連絡させていただきます。

(5)プライマーについて

▼Q、シーケンスプライマーを設計する上で最適な条件を教えてください。
A. 弊社ではシーケンスプライマーを別途ご用意することをお勧めしております。
設計の際には、下記をご参考いただければ幸いです。
  • base数:18 base以上20 base前後で設計。
  • Tm値:55 ℃-60 ℃
  • GC含量:50-55 %
その他、ヘアピンなどの2次構造の形成、プライマーダイマーの形成、非特異的アニーリングが起こらないように設計してください。また、弊社ではアニーリング温度を通常50 ℃に設定しております。
▼Q、PCRに使用したものをシーケンスに利用できますか?
A. 弊社では上記の通り、シーケンス用に特化した条件でプライマーを設計することをお勧めしておりますが、利用することは可能です。(1テンプレートに対し、1プライマー)
ただし、シーケンス結果に影響を及ぼすことがございます(バックグラウンドが生じるなど)。
▼Q、(Premix解析で)ユニバーサルプライマーを利用したいのですが可能でしょうか?
A. Premix解析におきましては、弊社ではテンプレートDNAとプライマーの混合を行わず、お客様自身で混合いただくサービスとなりますので、ご利用いただけません。
ノーマル解析、ワンパス解析、ワンパス8連解析、ワンパスプレート解析のみがご利用可能となります。
※ご希望いただければ、弊社で使用しておりますユニバーサルプライマーの配列をお知らせいたします。

(6)トラブルシューティングガイド

ここでは、解析データの現象に応じて、考えられる主な要因を例として挙げております。
※ただし、以下に挙げる要因は必ずしも結果に対する原因として保証するものではございません。予めご了承ください。
▼Q、1.シグナルが得られない、シグナルが弱い
  • テンプレートDNA、プライマーの純度が適当でない(過剰な塩が存在するなど)。
  • テンプレートDNA、プライマーの濃度が適当でない(低い)。
  • プライマーのアニーリングサイトが存在しない。
  • プライマーのアニーリング温度が適当でない。
▼Q、2.Top Heavy data
  • テンプレートDNAが過剰に存在している。
  • プライマーダイマーの形成。
▼Q、3.シグナル低下/反応停止
  • テンプレートDNAが2次構造を形成している。
  • G-C rich領域、A-T rich領域の存在。
  • プライマーダイマーの形成。
  • 過剰な塩、EDTAの存在。エタノールの残存。
▼Q、4.バックグラウンド/波形の重なりが生じる
  • テンプレートDNA、プライマーが複数存在する。
  • プライマーのアニーリングサイトが複数存在する。
▼Q、5.特定箇所からバックグラウンド、波形の重なりが生じる
  • プラスミドの場合、複数コロニーが混在した恐れがある。
  • PCRの場合、精製時に混在した恐れがある。
  • フレームシフト変異。
  • ホモポリマー領域の存在により、Emzyme slippageを起こしている。
▼Q、6.70-90 base付近にノイズが生じている(Dye Blobs)
  • 反応が良好に進行せず、利用されなかった標識dyeが過剰に残ったため、 精製により除去できず残存した時に見られる現象。主な原因は1と同じ。