RAISING法とは

RAISING法は対象遺伝子のホストゲノム上の挿入位置を決定する手法です。

RAISING法に関する詳細とその使用事例を示した論文がNature姉妹誌である”Communications biology”に採択されました
RAISING法とは“Rapid Amplification of Integration Site without INterference by Genomic DNA contamination”の略で、国立感染症研究所とファスマックの共同研究により開発した外来DNAの挿入位置を決定する方法です。外来DNAが目的位置も含め、ランダムにホストゲノムへ挿入(ランダムインテグレーション)された位置を決定することが可能です。
ウイルスゲノム挿入部位、ウイルスベクター挿入部位、創薬ターゲットとなりうる融合遺伝子の検索、ゲノム編集におけるオフターゲットノックインなど、外来DNAのホストゲノム上の挿入位置の同定に利用できます。
またその原理から、従来のトランスジーン挿入位置決定法に比べて、短時間、簡便、高感度、低コストでの解析を実現します。
RAISING法は、トランスジーン特異的なプライマーを設計して、PCRベースでサンプル調製することができます。煩雑な作業を要しないためサンプル調製において人為的間差がなく、また独自の技術により、再現性の高い結果が得られます。目的やターゲットに応じて解析のアレンジが可能です(NGS、サンガーシーケンスいずれも可能)。

*RAISING(or RAIS)法を利用した研究も着々と増えております。

  1. >>Necessity of integrated genomic analysis to establish a designed knock-in mouse from CRISPR-Cas9-induced mutants/Article in Scientific Reports (November 2022)
  2. >>Clone Dynamics and Its Application for the Diagnosis of Enzootic Bovine Leukosis in Journal of Virology (December 2022)
  3. >>Generation of disease-specific and CRISPR/Cas9-mediated gene-corrected iPS cells from a patient with adult progeria Werner syndrome/Article in Stem Cell Research
*RAISINGは特許出願中です。(PCT/JP2020/30907)