次世代シーケンス解析(MiSeq) 12Sアンプリコン解析の解析事例
魚類のDNAメタバーコーディングに使用されるMiFishを用いて解析した例を紹介いたします。
*本解析に関連した弊社の研究成果が国際誌で発表されました。環境DNA解析の精度向上に関する論文です。
解析事例:相模川水系における魚類相解析
相模川水系の異なる時期で魚類相を解析した結果です。
◇ワークフロー
相模川水系の複数地点にて採水を行い、ポリタンクにプールした。DNAの劣化を防ぐため、採水直後にオスバン消毒液(10 %塩化ベンザルコニウムを含む)を1 ml/L添加した*1。常温で持ち帰り、ラボにてM.Miya*2らの方法に従ってフィルトレーション、DNA抽出を行った。抽出したDNAを用いて、NGSライブラリ調製を行った。ライブラリ調製は8反復実施した。調整したライブラリはillumina社のMiseqでシーケンスを行った。得られたデータをMitoFishに供与してホモロジー検索を行った。
◇結果
図1は8回のライブラリ調製で検出された魚種数を積み重ねたグラフです。検出される魚種数が増加していることが伺え、検出される魚種数を増やすためにPCR反復が有効であることが示唆されました*3,*4。
図1 PCR反復数と検出される魚種数の関係(2018年6月採水)
図2 異なる採水時期での魚類相の比較
◇サービスと価格
本解析はターゲットアンプリコン解析で承っております。以下のオプションも併せてご利用いただけます。
内容 | 価格 | |
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環境水からの受け入れ | +1,000円/サンプル | |
ステリベクスフィルターからの受け入れ | +500円/サンプル | |
ライブラリ調製*5 -1stPCR4反復- | 8サンプルまで | +10,000円 |
16サンプルまで | +15,000円 |
※デフォルトの解析ではUSEARCH利用しておりますが、ご希望によりDADA2アルゴリズムを利用した解析も利用いただけます(無料)。USEARCHとは納品産物に違いがありますのでご了承ください。
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- *1 参考文献:Limnology April 2017, Volume 18, Issue 2, pp 233–241
- *2 参考文献:R Soc Open Sci. 2015 Jul 22;2(7)
- *3 参考文献:Scientific Reports volume 7, Article number: 40368 (2017)
- *4 参考文献:Scientific Reports volume 7, Article number: 14860 (2017)
- *5 ライブラリ調製費用に別途加算いたします。