人工遺伝子合成 技術情報 ~よくある質問(FAQ)~
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(1)注文方法やメニューについて
- ▼Q、どのように注文すればよいですか?
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A. 弊社の【受託サービスログインサイト】より、見積依頼フォームに必要事項をご入力ください。※初回のご利用時には同サイトよりユーザー登録をお願いいたします。折り返し、価格と納期の見積結果と合成予定配列をご連絡いたします。ご確認いただいた後に、ログインサイトの買い物カゴから、又はメールにて発注をお願いいたします。
- ▼Q、価格や納期はどのくらいですか?
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A. 【サービス概要】のページに目安をご案内しておりますのでご参照ください。個々の合成配列の内容や製造の状況により前後する可能性がございます。
- ▼Q、実際の納品日はいつわかりますか?
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A. 見積時に遺伝子ごとに配列を解析して、納期を見積りさせていただきます。ご注文後は、受託サービスログインサイトに製造状況をアップロードしており、出荷となりました場合、製品到着予定日の1営業日前にメールにてご連絡いたします。※一部地域は2営業日前のご連絡となります。
- ▼Q、特急コースとは何ですか?
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A. お急ぎのお客様のために最速のスケジュールで製造を行い、可能な限り早くお届けいたします。保証納期以降の出荷になった場合は、請求額を標準コース価格に変更いたします。保証納期および納期実績は、【サービス概要】のページをご参照ください。
- ▼Q、長い配列(6,001 bp以上)を特急コースで注文できますか?
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A. 配列内容によっては特急コースにて承ることが可能な場合がございます。価格、納期等についてはお問い合わせください。
- ▼Q、繰返配列、高GC含量の配列は合成できますか?
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A. さまざまな困難配列を合成した合成実績がございます。配列を解析させていただき、その結果により価格と納期をご提案いたします。また、コーディング配列であれば、配列最適化により繰り返しや高GC含量を解消できる場合もございますので、ご相談ください。
- ▼Q、「営業日」はどのように数えますか?
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A. ご注文を受付した日を「0」、翌営業日を「1」とカウントいたします。土日祝および弊社休業日は、営業日に含まれておりません。
- ▼Q、注文の締め切り時間は何時ですか?
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A. 特急コースは「15時」まで、標準コースは「17時」までとなります。それ以降のご注文については、翌営業日のご注文分とさせていただきます。
- ▼Q、発注後のキャンセル、配列変更はできますか?
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A. 弊社内での受注処理が完了後、すぐに製造を開始いたしますので、発注後のキャンセルや配列の変更は承りかねます。詳しくは、【ご注文のキャンセルについて】のページをご参照ください。何卒ご理解ご了承くださいますようお願いいたします。
- ▼Q、合成遺伝子を希望するベクターにクローニングしてもらえますか?
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A. 有料のサブクローニングとして承ります。納期と価格は、【サービス概要】のページをご参照ください。 ご依頼時には、ご指定のプラスミドベクターのベクターマップ、塩基配列のデータファイルとDNA 2 μg(100 ng/μl以上)を下記宛先までお送りください。<送付先>〒243-0021 神奈川県厚木市岡田3088 ケーオービルA棟2階(株)ファスマック 人工遺伝子担当 TEL: 046-280-5967
- ▼Q、毒性を持つ生物由来の遺伝子でも合成可能ですか?
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A. 合成可能な場合がございます。弊社では大腸菌を宿主として使用し、P1レベルの拡散防止措置を取っております。そのため、明らかな毒性もしくは病原性を有し、人体に有害であると考えられる遺伝子の合成はお引き受けができません。一方、合成を希望される遺伝子が有害な微生物由来の遺伝子でも、人体に無害であることが科学的見地から明らかな場合には、弊社にて合成のお引き受けが可能でございます。有害性の有無については、最終的な判断をお客様にお願いをしており、弊社にご注文いただく場合には、ご依頼の遺伝子が無害であることをご確認いただいたものと判断いたします。
- ▼Q、変異体作製、サブクローニングだけの依頼はできますか?
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A. 申し訳ございませんが承っておりません。遺伝子合成サービスに付属したメニューでございますので、弊社で合成した遺伝子が対象となります。
- ▼Q、ベクターそのものの合成やベクターの増幅は可能ですか?
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A. 可能な場合がございます。ベクターそのものやベクターに含まれる配列情報について、ライセンスフリーであること、もしくは、お客様が全てのライセンスを有していることを前提として、お引き受け可能でございます。
- ▼Q、結果として合成できなかった場合でも費用がかかりますか?
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A. ご案内した納期を過ぎても合成が完了せず、弊社にて合成不可能であると判断した場合には、ご注文をキャンセルさせていただきます。 その場合には代金はいただきません。
(2)納品物について
- ▼Q、納品はどのような形態ですか?
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A. ご希望のDNA配列を合成した後に、ベクターにクローニングした1 μg以上の二本鎖プラスミドDNAを乾燥状態で納品いたします。
- ▼Q、乾燥DNAの溶解はどうすればよいですか?
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A. スピンダウンを行った後に、溶媒(滅菌水やTEバッファー等、50 μl以上を推奨 )を加えて軽く撹拌してからご使用ください。DNAが十分に溶解されない場合は溶媒を加えて撹拌した後に、冷蔵状態でしばらく静置することをお勧めしております。
- ▼Q、プラスミドDNAの保管はどうすればよいですか?
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A. 溶解後のDNAは冷蔵(4℃)または冷凍(-20℃以下)を推奨しております。特に長期間の保管には冷凍をお奨めしておりますが、頻回な凍結融解は避けてください。
- ▼Q、クローニングベクターは何を使用していますか?
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A. 二種類のpUC系ベクターをご用意しており、それぞれ薬剤耐性をお選びいただけます。出荷時の報告書に使用ベクターを記載しております。ベクター情報はこちらをご参照ください。また、お客様にお送りいただいた指定ベクターへのクローニングも有料にて承ります。
- ▼Q、標準ベクターのシーケンス解析にユニバーサルプライマーは使えますか?
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A. 以下のM13プライマーが使用可能です。M13 Forward:CCCAGTCACGACGTTGTAAAACGM13 Reverse:AGCGGATTAACAATTTCACACAGG(ご依頼配列との相同性が高い場合はうまくワークしない場合もございます。予めご了承ください。)
- ▼Q、人工遺伝子のエラー率はどのくらいですか?
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A. 納品したクローンに変異はございません。合成配列をクローニングした後にシーケンス解析を行い、ご注文いただいた配列と一致したクローンを納品いたします。また、納品クローンのシーケンスクロマトデータも添付いたします。
- ▼Q、プラスミドの精製方法は何ですか?
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A. 大腸菌内でプラスミドDNAを複製させた後にアルカリ-ミニプレップ精製を行っております。精製グレードはシーケンスグレードとなります。(エンドトキシンフリーではございません。)プラスミド大量調製については、別途お問い合わせください。
- ▼Q、クローニングサイト、挿入方向の指定はできますか?
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A. 標準ベクターへの挿入については方向の指定は承っておりません。制限酵素にてインサート配列の切り出しをご予定の場合、ご希望の合成配列の両末端にお使いになる制限酵素サイトの付加をご依頼ください。 指定ベクターへのサブクローニングをご利用の場合は挿入サイトと方向のご指定が可能です。
- ▼Q、商業目的での利用はできますか?
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A. 研究開発でのご利用のみ認めており、転売など商業目的での利用はご遠慮いただいております。なお、プラスミドの派生物である組換え体からの発現タンパク質や遺伝子由来の機能の利用につきましては、その限りではございません。また、利用目的の如何によらず、プラスミドおよびその派生物のご利用により、何らかの損失及び損害等が発生した場合につきまして、弊社は一切の責を負わないものとさせていただいております。
(3)配列最適化について
- ▼Q、配列最適化とはなんですか?
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A. タンパク質発現用の人工遺伝子を合成する場合に、合成配列中のコドンを発現ホスト(合成した遺伝子を発現させる生物種 ヒト、マウス、大腸菌等)での使用頻度に合わせてDNA配列をデザインします。その結果、翻訳後のアミノ酸配列は変わりませんが、タンパク質発現量が増えることが期待されます。また、繰返配列や高GC含量によりクローニングできない遺伝子でも配列最適化により合成が可能になることがございます。
- ▼Q、どのような方法で最適化をしていますか?
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A. 発現させる生物種のコドン使用頻度に合わせて配列変更を行い、更に以下のことを考慮して最適化配列をデザインします。
- GC含量の調整
- ヘアピンやリピート等の核酸2次構造の除去
- ポリAシグナル、スプライスサイト等のプロセシングシグナル除去
- ご指定いただいた制限酵素サイトの除去
また、別途最適化方法をご指定いただければ可能な限り対応いたしますのでご相談ください。 - ▼Q、配列最適化には費用がかかりますか?
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A. 無料で承ります。見積時に最適化配列をご提案致しますので、ご覧いただいて注文をご検討ください。ご指示いただければご希望の通り最適化のやり直しも行います。
- ▼Q、最適化を依頼するにはどうすればよいですか?
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A. お見積りをご依頼いただく際に、ご希望のDNA配列またはアミノ酸配列と発現させる生物種(学名)をご連絡ください。その際、最適化後の配列に含めたくない配列(制限酵素サイトなど)があれば合わせてご連絡ください。
- ▼Q、最適化配列に対する知的財産権の扱いはどうなりますか?
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A. お客様よりご依頼いただいて作成した最適化配列に対して、弊社は知的財産権を所有いたしません。
- ▼Q、複数の生物種での使用に対応した最適化はできますか?
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A. 遠縁種間(ヒトと大腸菌等)では最適化の効果が期待できないと考えられるため承っておりません。近縁生物種間(ヒトとマウス等)ではコドン使用頻度が似ていることが多いため、最もご利用頻度の高い生物種に最適化いただくことをお勧めしております。
- ▼Q、どんな生物種に対しても最適化できますか?
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A. コドン使用頻度データは、かずさDNA研究所のデータベースを利用させていただいておりますので、こちらに登録のある生物種に対しては最適化が可能です。また、お客様からコドン使用頻度データを提供いただければそれに合わせて最適化を行います。
その他、ご不明点やご要望がございましたら、下記までお問い合わせください。
株式会社ファスマック バイオ研究支援事業部 人工遺伝子担当
TEL:046-280-5967