DNA/RNA受託合成 技術情報 ~DNAの合成方法について~

カスタムDNA/RNAは化学的に3’-位方向から5’-位方向へPhosphoramidite法によって合成されます。
この手法では5’-位にリン酸残基は存在せず、5’-位は水酸基(OH基)となります。

 

  1. (1)

     

    3’末端側の開始試薬を保持させた固相単体を合成機にセット
  2. (2)

     

    5’末端側を保護しているDMT(ジメチルトリチル基)除去の為にデブロック剤を送液
  3. (3)

     

    A,C,G,Tの各種塩基モノマーと活性化剤を送液し、塩基の付加反応(カップリング)を行う
  4. (4)

     

    合成不良DNAの伸長反応を防ぐために、キャッピング試薬を送液
  5. (5)

     

    結合を強化させる為に酸化試薬を送液
  6. (6)

     

    1塩基ごとに(2)~(5)のサイクルを繰り返します
  7. (7)

     

    <脱塩精製>
    5’末端のDMT基を切断した後、固相単体から分離と(切り出し)塩基部分の保護基の除去を行います。
    <逆相カラム精製>
    5’末端のDMT基は保持したまま、固相単体から分離と(切り出し)塩基部分の保護基の除去を行います。

     

  8. (8)

     

    各種の精製および一部の修飾については修飾物質のカップリング作業を行います。


 

3merのDNA
(上から下に5’→3’)

 

Aのモノマー
(塩基部分には合成後に除去される保護基が付いています)