東北大学との共同研究成果が国際学術誌 『Microbiome』に掲載
~ 母乳オリゴ糖が子豚の腸内環境に果たす重要な役割を解明 ~

東北大学大学院 農学研究科を中心とした共同研究グループが、
豚の母乳に豊富に含まれるオリゴ糖(シアリルラクトース)が、子豚の腸内細菌叢の形成において重要な役割を果たすことを明らかにしました。
研究成果は、2025年5月24日付で国際的に評価の高い査読付き学術誌『Microbiome』に掲載されております。

 

本研究では子豚の腸内細菌叢の形成過程を解析した結果、母乳中のシアリルラクトースが、
乳酸菌 Ligilactobacillus salivarius の腸内定着を促進し、その代謝産物である酢酸が病原性大腸菌の増殖を
抑制することが確認されました。

 

本成果は離乳期の健康リスク低減や生育効率の向上に向け、新たな飼料設計の科学的根拠を提供する社会的意義の大きいものです。
今後とも東北大学との産学連携を通じ、科学的知見に基づいた技術開発を推進するとともに、持続可能な畜産の実現に向けて貢献してまいります。

 

<論文情報>

タイトル

Milk sialyl-oligosaccharides mediate the early colonization of gut commensal microbes in piglets

掲載誌 Microbiome

DOI 10.1186/s40168-025-02129-3

 

プレスリリースの内容は以下をご確認ください。

https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2025/06/press20250602-03-milk.html

https://www.agri.tohoku.ac.jp/jp/news/press20250602/