次世代シーケンス解析(MiSeq) MiSeqの活用方法~次世代シーケンス解析を身近なものに~

サンガー法によるDNA解析は広く普及している技術であり、現在は「遺伝子診断」といったかたちで一般の人にも少しずつ認知されつつあります。サンガー法の次の世代という位置づけで、新しい解析技術を用いたDNAシーケンサー(いわゆる「次世代シーケンサー」)がここ数年間各社から発売されており、解析技術も日々進歩している状況です。
しかしながら、次世代シーケンサーを用いたDNA解析はサンガー法のような身近な技術と言える状況には程遠いのが現状であると弊社は認識しております。弊社はイルミナ社のMiSeqでの受託サービスを行うことによって、次世代シーケンサーでの解析をより多くの人達に利用していただき、将来的にはサンガー法のような普及技術とすることを会社のミッションと位置づけております。

MiSeqでの解析ってどんなメリットがあるの?

  • 1.クローニングする必要がありません
  • 2.サンガー法では得られなかったデータが得られます
  • 3.サンガー法ではお金と時間が莫大にかかっていた仕事が低価格/短納期で完了できます。

【具体例1】~細菌叢の解析~

サンガー法を用いたクローンライブリー法では、サンプルから抽出したDNAを鋳型として、解析対象となる遺伝子(主に16SrRNA)をPCR法で増幅し、クローニングを行って一つ一つ塩基配列を決定していました。この従来方法では100種類の塩基配列を決定するだけでも非常に多くの時間を要します。

MiSeqでは

  • (1) PCR産物を解析対象として直接塩基配列を決定します。 サンプル調製はPCR産物の精製までです。クローニングする必要はありません。
  • (2) 得られる塩基配列のデータは通常10,000を超えます。 得られた一つ一つのデータは解析対象であるPCR産物に含まれる1分子に由来します。つまり、クローニング→サンガー法のシーケンス解析で得られた一つ一つのデータに相当します。通常10,000程度はデータが得られます。
  • (3) マイナーなグループのデータが得られます。 (2)での説明のとおりクローンライブラリー法とは比較にならないデータ量が得られます。その結果、クローンライブラリー法では得ることが非常に難しかったマイナーなグループのデータが得られます。

【具体例2】~野生生物の食性解析~

従来の方法では捕獲した個体の消化管内容物について、形態分析や耳石等硬組織の分析、安定同位体比の分析を行っています。また、糞便を用いたDNA分析も行われていますが、腸内細菌叢と同じくクローンライブラリー法を用いた場合、得られる結果のほぼ全てが対象個体の塩基配列であり、餌生物の同定方法としては有効な手段ではありませんでした。

MiSeqでは

MiSeqを用いた解析では腸内細菌叢の解析と同様にPCR産物を直接解析します。具体的には消化管内容物や糞便をサンプルとして、日本バーコードオブライフ・イニシャチブで動物のバーコーディングに用いられているCOI遺伝子の解析を行い、餌生物の推定を行います。

【より多くのお客様の為のツールとして】

上記で説明した16SrRNAやCOI以外の遺伝子についても実績があります。対象生物や解析遺伝子を増やしていくことによって、MiSeqでの解析がより多くのお客様にとって強力なツールとなるように開発を進めていきます。